ブルターニュの激坂でマーティンが3年前の雪辱を果たす
【ミュールドブルターニュ(フランス)山口和幸】UAEエミレーツのダニエル・マーティン(アイルランド)がゴール手前の激坂で抜け出して優勝。2013年以来の大会通算2勝目を飾った。総合1位のマイヨジョーヌを着るBMCのグレッグ・バンアベルマート(ベルギー)は3秒遅れの小集団のなかでゴールして、その座を守った。
5度目の総合優勝をねらうスカイのクリストファー・フルーム(英国)は8秒遅れ。優勝候補のロマン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアル)とトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)は最後の坂で機材故障に陥り、それぞれ31秒、53秒遅れた。
ブルターニュの壁を2回上るレイアウト
「ミュール」は壁という意味で、直訳すれば「ブルターニュの壁」。距離こそ短いが激坂が待ち構える難関ステージ。しかも一度通過してからもう1周するという設定だ。過去に2011年と2015年にコースに組み込まれ、近年のツール・ド・フランスにおける名所となりつつある。
2015年に5秒遅れの区間2位だったのがマーティンだ。この日は最後まで集団の中に潜んで体力を温存。積極的に逃げを見せた選手らを大集団がすべて吸収し、最後の上りにさしかかると残り1.5kmからマーティングがアタックを見せた。
「1回目の通過の時に、みんな限界ギリギリだと見抜いていた。すでにチームメートは1人も残っていなかったので、アタックして勝負してみようと考えた」とマーティン。
このところ好調を維持していたマーティンは前日もアタックをしかける気持ちがあったが、上りの勾配がそれほど厳しくなかったので自重。この日のミュールドブルターニュを待っていたのだ。
「総合成績でも今年はいい位置にからめる予感がする。でも区間1勝はこれだけで今年の成功をもたらしてくれたよ」
●4賞ジャージ
■マイヨジョーヌ(個人総合成績)グレッグ・バンアベルマート(ベルギー、BMC)
■マイヨベール(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
●マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)トムス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード)
□マイヨブラン(新人賞)ショーレン・クラー(デンマーク、サンウェブ)
【関連コラム】
洋菓子のパリ〜ブレストは自転車の車輪に似ているから命名された
🇫🇷ブルターニュ地方の観光情報
🇫🇷ツール・ド・フランス関連ニュース一覧
🇫🇷2018ツール・ド・フランス特集トップページにもどる
コメントを投稿するにはログインしてください。